190年やってきた梅専門店が、初めてハーブを漬けた。きっかけは東南アジアの声

190年やってきた梅専門店が、初めてハーブを漬けた。きっかけは東南アジアの声

梅の専門店が、梅以外のものを漬けました。和歌山県みなべ町の五代庵。天保五年、西暦でいえば1834年の創業ですから、190年あまり梅だけを見てきた店です。その初めてのハーブ梅酒が、8月に出ます。しかも背中を押したのは国内ではなく、東南アジアからの声だったそうです。

天保五年から、みなべ町で梅だけを見てきた

Image: hako-mi/ai generated
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五代庵は、和歌山県日高郡みなべ町の株式会社東農園が展開するブランドです。

創業は天保五年(1834年)。初代の善右ヱ門が分家独立して梅づくりに力を注ぎ、代々梅に取り組んで、現在は六代目にあたります。みなべ町は南高梅の産地として知られる土地。梅を仕入れて加工する会社ではなく、自分たちで梅を育てるところから始まっている店です。

190年という数字は、それだけでは何も語りません。ただ、その間ずっと同じ果実だけを扱ってきたとなると、話は少し変わってきます。

190年ぶんの答えが、「液糖を使わない」だった

Image: hako-mi/ai generated
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五代庵の梅酒には、液糖を使っていません。

代わりに、複数の固形の砂糖を独自に配合しているそうです。これは手間のかかる選択です。液糖なら混ぜるだけで糖度が決まるところを、わざわざ溶けるのに時間がかかる形の砂糖を選んでいるわけですから。

なぜそうするのか。梅酒における砂糖は、甘みをつける材料であると同時に、梅からエキスを引き出す装置でもあるからです。家庭の梅酒づくりで氷砂糖が定番なのも同じ理屈で、上白糖やグラニュー糖のようにすぐ溶ける糖を使うと、漬け始めの段階で外側の液の糖度が一気に上がります。すると浸透圧で梅の実から急に水分が抜けて、実がしぼんでしまう。ゆっくり溶ける固形の糖なら糖度が少しずつ上がっていくので、梅の風味と香りが時間をかけて液のほうへ移っていきます。

五代庵の梅酒は、漬け込みに約2年をかけているとされています。急いで抜かない砂糖と、急がない熟成期間。この2つは同じ考え方の上にあるのだと思います。公式にそう説明されているわけではありませんが。

そこに、レモングラスが入ってくる

Image: hako-mi/ai generated
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今回の新商品が、レモングラス梅酒です。

レモングラスはインドやタイ、マレーシアなどが原産のイネ科の植物。タイでは「タクライ」と呼ばれ、トムヤムクンでおなじみの香りです。香りの主成分はシトラールで、精油の約8割を占めるとされています。名前のとおり柑橘に近い、鋭くて青い香り。

面白いのは、これが梅と喧嘩しない方向の香りだということ。梅酒はもともと酸のある飲み物なので、そこに柑橘系の香りが乗ると、味が増えるというより輪郭がはっきりする方向に働くはずです。甘さが軽く見える、といったほうが近いかもしれません。

きっかけが東南アジアからの声だった、というのも腑に落ちます。あの気候であの料理を食べている人たちが梅酒を飲んだら、たしかにレモングラスを入れてくれと言いたくなる気がします。アルコール度数は10%。同じ五代庵の原酒梅酒が18%ですから、だいぶ軽いつくりです。

暑い夜に、氷とソーダで

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300mlで990円。

100mlあたりに直すと330円ですから、スーパーに並ぶ大容量の梅酒と比べれば安くはありません。ただこれは、飲み比べ用のサイズだと考えたほうがしっくりきます。720mlで4,400円のブランデー梅酒や、13,200円の古酒梅酒が並ぶラインナップの中で、300ml・990円は一番手前の入口。

10%という度数は、ロックだとやや重く感じるかもしれません。氷を入れてソーダで割るくらいがちょうどよさそうです。合わせるなら、レモングラスの出自に寄せて、生春巻きや蒸し鶏、白身魚のハーブ蒸しあたり。夏の夜、料理の香りと飲み物の香りが同じ方向を向いている状態は、かなり良いものです。

ひとつ注意を。現時点で公表されているのは「2026年8月販売開始」までで、発売日そのものは明示されていません。買うつもりなら、8月に入ってから公式サイトを確認するのが確実だと思います。

商品情報

Image: @Press(https://www.atpress.ne.jp/news/614382)
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  • 商品名: 五代庵 レモングラス梅酒
  • 内容量・価格: 300ml/990円
  • アルコール度数: 10%
  • 原料・製法: 自社農園産の完熟南高梅を使用。液糖不使用(複数の固形砂糖を独自配合)、漬け込み期間 約2年
  • 販売開始: 2026年8月(具体的な発売日は公式サイトで要確認)
  • 製造元: 株式会社東農園(和歌山県日高郡みなべ町東本庄/代表取締役 東 善章)
  • 直営店舗: 銀座、大阪天満宮表通り、近鉄百貨店和歌山店
  • 公式サイト: https://www.godaiume.co.jp/

同ブランドの梅酒ラインナップ

  • 原酒梅酒: 18%/300ml 1,320円・720ml 2,750円
  • ブランデー梅酒 庄屋善八: 12%/720ml 4,400円
  • 古酒梅酒 庄屋善八 theTime: 16%/720ml 13,200円

出典

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